教育・研究・診療の3本柱を軸に活動
脳神経外科学系主任
吉野 篤緒
日本大学における脳神経外科診療は1954年(昭和29年)6月に始まり、脳神経外科学講座は森安信雄先生を主任教授として1969年(昭和44年)3月に始まりました。その後、学校教育法施行規則等の一部改正により、2007年(平成19年)4月から、脳神経外科学講座は脳神経外科学系神経外科学分野へと再編(変更)されています。
1982年(昭和57年)4月に坪川孝志先生が第二代主任教授に、1995年(平成7年)4月に中村三郎先生が第三代主任教授に、2000年(平成12年)10月に片山容一先生が第四代主任教授に就任しています。そして、2015年(平成27年)4月に私、吉野篤緒が主任教授に就任し現在に至っています。
講座の開設以来、教育・研究・診療の3本柱を軸として活動してきました。また、世界のトップレベルであるべく、スタッフは努力してきたと自負しています。
研修医終了後、入局5年目に日本脳神経外科学会の脳神経外科専門医の受験資格を取得できますが、ほとんどの者が同時に試験に合格しています。その後も多くの者が、関連学会の認定医や専門医を取得しています。
また、「脳神経外科医は科学者でもあるべき」との考えより、臨床研究だけでなく基礎研究にも力を入れています。研究グループは、腫瘍、外傷、血管疾患、機能疾患など、11のグループがあります。入局者の半数以上のものが大学院に進みますが、大学院に進まなくてもほとんど者が医学博士を取得しています。そして、積極的に教室員の海外留学も進めています。
診療では、最先端の診断・治療法を駆使して診療を行うために、各種の分野に精通したスタッフを整えたチームを構成しているのが特徴です。また、種々の神経モニタリング(神経機能の連続監視)を行いながら手術を進めることによって、大切な脳や脊髄の働きを保護することに最大の努力を払っているのも特徴です。各種の専門的な手術に豊富な経験を蓄積したスタッフにより、手術だけでなく、社会復帰ができるまでに回復させることを含めて誇りある成績をあげています。
国内だけでなく、教室員が世界で活躍する活気ある教室であり続けたいと考えています。進歩がなければ維持もできません。教育・研究・診療の3本柱を軸に、さらなる発展をし続けたいと考えています。